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足の状態の確認方法

当院では、ご来院いただいた方の足の状態を確認するために、立ち姿の写真撮影と足裏スキャンをしています。

立ち姿の写真・・・?

ただの写真ではありません。
後ろ姿の、しかも足首の写真です。
こんな場所、普段は写真なんて写りませんし、そもそも見る必要もない。
そう思っておられる方は多いのではないでしょうか?

ところが、この場所は、よくない立ち方・よくない歩き方をしている方は顕著に変化が現れるのです。

写真のおふたり、どこかおかしいと思いませんか?
これは、来院された方に「まっすぐに立ってください」とお願いして、まうしろから撮った写真になります。

頭に思い描いていた「足首」とは少し違いませんか?

膝が爪先よりも内側にねじれ、踵が外に曲がっており、後ろから見ると、アキレス腱が内向きにくの字に曲がっている状態です。
この形は、歩いている時、走るとき、ジャンプするときなどには必要な足の動きで、土踏まずを下げて足の骨が開き衝撃を吸収するという役割があります。
しかし、ただ立っている状態の時にこの形をとることはよくないことなのです。

この状態がずっと続いていることを回内足または、オーバープロネーション(過剰回内)といいます。

足のトラブルを自覚されている方は、実はこのオーバープロネーションを起こしていらっしゃる方が大半です。
気になる方は、ご家族に写真を撮ってもらって見てみるのもひとつの方法です。

ご自分の足の状態を知ることは、今後どんなことをしていけばいいのかの指標になりますから、ぜひじっくりご確認下さい。

足裏スキャン・・・?

足裏スキャンは、そのものズバリ、足の裏を機械で読み取るのです。
当院には、一部の病院などで導入されている、フットルックという足の状態を専門に読み取る機械が導入されています。

これによって、あなたの
■足の指の角度(外反母趾度、内反小趾度)
■足の長さ(大きさ)
■足の幅
■重心
■足の裏への体重のかかり方
が分かります。

コンピュータ処理された画像は、圧がかかっている部分が赤く圧がかかっていない部分(=浮いている部分)が青く出てきます。
スキャンされた足の裏の赤い部分が、よくイラストで見られるような「あしがた」をしていたら、あなたは、正しく・美しく立てているということなのですが、残念ながら、そのような方のほうが珍しいのが現状です。

このスキャンを使用すると、ご自分で意識していなかったこともはっきりと理解できます。
たとえば、いつも右足ばかりに体重をかけて立っているだとか、前のめりに立っているので指先にとても力が入っているだとかです。

実際の例を見てみましょう。

Aさん

Bさん

Aさんは足の裏で赤い部分がほぼなく、逆に青い部分がほとんどです。これは、Aさんの体重が軽いから、というわけでなく、足の裏のほどんとを「使っていない」状態で立っているということです。画像からもわかる通り、Aさんはかなり重度の外反母趾に苦しんでいます。また、左右の圧力差が大きいのが分かります。左右の圧力バランスが極端に違うと、歩行時に頭が揺れてしまうので、首痛や肩こり、その延長上に片頭痛がみられることがあります。

一方、Bさんは、踵部分が赤く、爪先に向かうにつれて青くなっています。これは踵だけに体重がのり、足先が浮いた状態です。せっかく踵に体重を乗せれているのに足の裏全体が使えていないために、この方も外反母趾を気にしておられました。

このように、色や数字で表されることでとても理解しやすくなります。

足首の状態の確認と同じく、ご自分の足の状態を正確に知ることは、今後どんなことをしていけばいいのかの指標になります。
また、何をすればよいかという目標が経つと、やる気の度合いが変わってきます。

やる気が出たら、どうしましょうか?
そうですね。
正しい歩行ができるよう、頑張ってゆきましょう。