症例報告

【症例22】H.Tさん(10歳代/外反母趾の小学生)

今回は、10歳代の女性の症例をご紹介します。
H.Tさんは外反母趾に由来する足の変形に悩まされご来院されました。
なんと、小学生なのです。
みなさんは外反母趾になる原因は何だと思っていますか?
多くの方がハイヒールなどを履いて歩くことが原因だと思っている=大人の女性限定で起きる症状だと思っています。しかしそれは正しくありません
もちろんハイヒールを履くことは外反母趾になりやすくなる非常に大きな理由のひとつです。しかし外反母趾になる理由はそれだけではないのです。

HTさんの足を見てみましょう!

当院では、まず最初に必ずトライアルコース』を受けていただきます。
歩行を改善するためには、ご自分で努力する過程が必ず必要になるため、本当に頑張れそうかどうかを確認していただくためです。
その時に、足の裏から写真を撮ります。
これが、歩行改善をする前の写真《Before》となります。
その後、4~12か月をかけてプログラムを受けていただきます。そのプログラム終了時に「どれだけ改善したか」を確認するためにもう一度写真を撮ります。これが《After》となります。

《Before》

《After》

当院の特徴として、外反母趾が改善したかどうかを痛みの改善度だけでなく、数字で客観的に判断していただけます。

改善度を数字で見る!

それでは、Tさんが8か月でどれほどに改善したかをグラフで見てみましょう。

最初にご来院いただいた時には、特に左親指が28度を超えていました。ご本人は可愛い靴が履きたいけれど細身の靴を履くと痛みを感じてしまうため、靴を好きに選べないことを悩んでおられました。
学生さん全般に言えることですが、学校指定の上履きや体育館シューズ、部活などで使うスパイクなど、自由に選べない靴を履かなくてはいけない機会が結構ありますね。足の変形や痛みで指定靴を履くのが苦痛だったり好きな靴が履けなかったりするのは、悲しいことです。
それが7か月後にはぐんと改善されています。最初は、1歩目を出すことさえうまくできなかったTさん。歩行を変えること、それを維持することは「大へん!」とのことですが、痛みがなくなり好きな靴を選ぶことができるようになったため、これからも頑張っていただけると思います。
また、足の幅が0.1~0.3㎝改善しています。
足の幅というのはあまり気にされておられる方が少ないかもしれませんが、外反母趾の指標のひとつです。正しい歩き方ができるようになると自然と足の幅は狭くなります。
「たった数ミリの改善」と思われるかもしれませんが、これだけでも、靴が大きく感じるようになったりするなど、意外と大きな差なのです。

アンケート


道具を使わず、歩き方を修正して外反母趾を治す・・・
「そんなこと考えたことなかった!」
という方は大変多いです。
今まで、何をしても改善が見られなかったあなたの足のトラブル、歩き方を変えることで何かが変わるかもしれませんよ。

歩行を変えることはとても難しいことです。
でも、Tさんのように幼くても、正しい歩き方を理解し実践できるのです。
『私には無理だわ・・・』と思って最初からあきらめてしまわないでください